売買取引費用(仲介手数料について)

「不動産の売却・購入で総額いくらかかるのかわからない。」

こんな悩みをお持ちではないでしょうか。

1000万円の予算で、1000万円の土地を探しても、
実際にかかる費用は土地代だけではありません。

ここでは、不動産売買取引の不動産以外にかかる費用についてご案内します。

これらの売買取引にかかる費用を把握することで、無理のない
不動産の購入計画や売却後の納得につながります。

主に不動産取引に係る諸費用はこちらです。

  • 仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 登録免許税(報酬)
  • 固定資産税
  • 印紙代
  • ローン

ここでは、不動産取引の費用の中でもウェイトが大きい
仲介手数料についてご案内します。

不動産取引の費用 – 仲介手数料 –

仲介手数料は、不動産業者とっては、生活の糧となる
重要な収入源となります。

土地・建物に対して業者が好き勝手に手数料を決めては
売主・買主への被害が非常におおくなりますので、
宅地建物取引業にもとづき国土交通省の告示によって
上限が定められています。

不動産業者は、この上限を超えて手数料を受けとることが
出来ないようになっています。

もちろん、上限が定められているだけで、下限はありません。

近年、仲介手数料無料と謳う業者が多く存在するのは、
上限を超えなければ、いくら請求してもいいという
決まりからなんですね。

では、この国土交通省の告示で定められた仲介手数料の
上限ですが、どのような決まりとなっているのでしょうか?

国土交通省では以下のように定めています。

宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買などに関して受け取ることが出来る報酬の額

200万円以下の金額 100分の5.4
200万円を超え400万円以下 100分の4.32
400万円を超える金額 100分の3.24

出典 – 国土交通省 不動産流通について –

売買にかかわる代金または交換に係わる宅地・建物の価格を表の左覧に
掲げた金額に区分してそれぞれの金額に右覧の割合を乗じて得た金額の
合計以内ということです。
※小数点以下は消費税を表しています。

それでは、簡単な例を挙げて説明します。

1000万円の土地を売買した場合

200万円までを、200万円×5.4%なので、108,000円
200万円を超えた部分から400万円までを、200万円×4.32 なので、86,400円
400万円を超える部分から1000万円を、600万円×3.24 なので、194,400円
合計して388,800円 が手数料となります。

これらの計算は、区分して計算する必要があり、非常に面倒です。

そこで、以下のような速算式がありますので、業者はこの計算式に
金額をあてはめて手数料を算出します。

200万円までの売買の場合は、上記の計算をするだけで手数料が出ます。

200万円を超え、400万円以下の場合は、
(売買代金 × 0.4 + 20,000)×1.08(消費税)

400万円以上の場合は、
(売買代金 × 0.3 + 60,000)×1.08(消費税)

このように計算します。

この、+20,000円と +60,000円というのは、調整額になります。

300万円の取引の例)
正規の計算方法:200万円×5.4% + 100万円×4.32% = 151,200円

速算式計算方法:(300万円×4% + 20,000)×1.08 = 151,200円

本来、5%で算出する部分も4%で計算しているため、200万円以下の部分が
20,000円少なく計算されることになります。

同様に400万円を超える場合

200万円までの 5% と 400万円までの 4% 3% で計算するため、
60,000円の誤差が生まれます。

この誤差を埋めるための調整額なんです。

このような計算式で求められた金額を上限として
業者は、売主・買主双方に請求することが出来るようになっています。

まとめ

 

ここまで、不動産売買取引における仲介手数料の算出方法を
ご紹介してきました。

買主様であれば、予算を決める際にまず業者への支払いに
いくらかかるのか計算し、土地・建物の代金に手数料をプラスしても、
ご予算を超えない金額を見つけることが無理のない購入計画を立てる
第一歩になります。

売主様であれば、手元に残しておきたい金額を把握するためにも、
売買取引費用において大きなウェイトである仲介手数料は
しっかりと認識しておく必要があります。

計画的な売買取引を行うためにも、この計算式を取り入れてみてください。

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